May 30, 2007

foleo announced...


お久しぶりです。皆様。

10日くらいとまっていましたね。
今日からまた。。。ってまた言ってる気がする。

今日は、割と難しいことを書いてしまうことになるかも。ちょっとビジネスが混じった話ですね。
僕が学校のプロジェクトの題材でよく使っていたPalm.Incが新しいUMPCを発表したという話題。
http://blog.wired.com/gadgets/2007/05/palm_folio_anno.html


名前は、"foleo",,,,さすが"Treo"の上位機というだけあって似た名前を。。

ガジェットに詳しくない方向けに説明すると、UMPCはウルトラモバイルピーシーの略で基本的にはPDAとコンピュータの間に位置する関係にあります。

個人的には好きです。
なんせガジェット好きですから!

でも、なぜこの商品がこのタイミングなのかイマイチわかりません。
確かにUMPCはかなり色んなことができ、ほとんどPCと変わらないことができるまでに進化してきています。
確かに”最新の技術”で作られた、最新のデバイスです。
しかし、今回僕が言いたいのはUMPCの進化についてではなく、Palm.Incという会社が取っているR&Dの方向性に問題があるように思うことです。

Palmは最初PDAの開発、販売をしてきました。一時はシェア率が80%を超えていました。
Palmの天下だったこの市場に風穴をあけたのがRIM(Research In Motion)です。
RIMは、スマートフォン市場を新しい簡易メール機能の開発により隆盛させました。スマートフォン市場の隆盛によりPDA市場は急激に縮小しました。なぜなら、PDAでできることをスマートフォンでカバーしたからです。

ビジネスを専攻したことがある方ならご存知かもしれませんが、独占するほどの市場支配している企業が一気にシェアをなくす際の要因はいくつかありますが、その一つが他社による”技術革新”です。これは”最新の技術”使うこととは全く別のものです。技術革新は時としてすべてを無にします。だからIndustrial系の企業はR&Dに日々お金をつぎ込んでいるのです。

もう一つは、BlackBerryを主力商品とする単品戦略とビジネス市場のターゲット化による差別化により商品の訴求力が一段とあがりました。

そのとき、Palm.Incがしていたことと言えば、ミドルラインのPDAを主力としながらも、安価バージョンスマートフォンの開発も行うという、どっちつかずのマーケティグをし、完全に迷走していたように思います。

その後、Treoを主力商品とするスマートフォン市場に完全移行を成し遂げ、Palmは息を吹き返しました。この時彼らはスマートフォンを使って必死にPCに機能で近づこうとしていました。
しかし、このTreoという商品はターゲットが絞りきれていなく、あまりにポジショニングが弱いのです。というのも、既にRIMのBlackBerryがビジネス市場にゴリゴリに照準を合わせているため、同じターゲットは避けたいという心理の現れでしょう。しかし、この商品を売る上ではここの市場はマストなのです。

今のPalmの主力商品群にも16-22をターゲットにしているスマートフォンも並んでいます。
スマートフォンはマスターゲットをできるようなモノではないとわかっていても、絞り込む勇気がないのです。

そこでそこの”勇気”の部分を補うためにこんなUMPCをこのタイミングで発表なのかなと。
画像を見てもわかる通り、完全にビジネスユーザーをターゲットにしているのがわかります。

でもね、順番がちがうよー。Palmさーん。
UMPCなんて市場の出来上がってない商品、それをスマートフォン市場の足がかりにしようなんて。。。足かせにしかならないよ。

一番理想的なのは、スマートフォン市場でシェア云々ではなく、Treoをまずビジネススマートフォンという認知作りをすること。
そして、Treoを使っていれば、今度のこのUMPCと親和性、シナジーが期待できますよというようにもってくること。

まず、認知させないと。
いきなりUMPC出しても誰も見向きもしないよー。


これからどういうStrategyを見せてくれるのか楽しみ。

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